前回のEDIFIER製のスピーカー、「EDIFIER MP330」をレビューした記事に「T5s」が映り込んでいたですが、実は一緒にレビューしてほしいと頼まれていたものでした。「セットの依頼なので一緒に使えるんだろうな」と思いレビューを承諾したのですが、【MP330+T5s】の組み合わせでは使えないことが判明。
関連:»EDIFIER MP330 レビュー|Bluetooth6.0のクラシックスタイルスピーカー
MP330にはAUX端子がなく、T5sからの出力を受け取ることができません。(なんでセットでレビューの依頼を…)
という旨をEDIFIERにもお伝えしたところ、今度こそT5sを接続して使えるスピーカー「M60」をお送りいただけることになりました。僕個人としてはちょっとうれしい誤算ではあるのですが、今度こそT5sの重低音を楽しめる。
という流れで、この記事では【M60+T5s】をセットでレビューをレビューします。先にまとめを話しておくと“設置スペースを確保できるなら”高品質な低音を自由自在に操れる最強のスピーカーセットという評価です。
なお、僕自身は音のプロという訳ではないので、重低音好きのレビュワーのインプレッションとして参考程度にどうぞ。
製品提供により記事を作成しています
このページはメーカーより提供・依頼を受けて作成されたPRコンテンツとなります。当サイト独自の基準に基き製品をレビューしており、評価・感想部分は外部からの干渉を一切受けておりません。また、提供・非提供に関わらず、他社製品との比較を行ったデータや感想を含める場合があります。
詳しくは当サイトのコンテンツ制作ポリシーをご覧ください。
ウーファー(T5s)の梱包が思った2倍大きい

M60とT5sを同時に開封してレビューしていくのですが…

圧倒的デカさのT5s。一緒に使う場合、どちらも見える形で配置すると見た目的には不釣り合いになるだろうね。

どちらも開封から紹介します。
M60 と T5s それぞれのスペック

| 製品 | M60 (スピーカー) |
T5s (ウーファー) |
|---|---|---|
| 定格出力 | ミッドバスユニット ↳18W+18W ツイーター ↳15W+15W LR合計 66W |
70W (シングルウーファー) |
| スピーカー直径 | ミッドバス 直径約76mm ツイーター 直径約27mm |
8インチ(220mm) |
| 再生周波数帯域 | 58Hz ~ 40kHz | 35Hz~115kHz (?) (公式ではこう書いてあったが 正しくは「35Hz~115Hz」だと思う。) |
| 入力 | Bluetooth USB-C AUX(3.5mmステレオミニ) |
RCA |
| 外形寸法 | (W)100x(D)147x(H)168mm (左右それぞれ) |
399mm x 170mm x 400mm (横幅×奥行×高さ) |
| 重量 | 3.07kg | 約10.38kg |
公式のスペックではT5sが115kHz(115,000Hz )と書かれていたのですが、そんなことはないと思います。
後に詳しく音の感想をまとめていますが、M60はそこまで低音域に強くない印象で、そこをうまく補うのがT5s。愛称は良いと思います。搭載しているスピーカー定格出力には差があるのですが、一般の家庭でT5sの最大出力を再生することはないと思いますので、双方の噛み合いも必要十分です。
M60 と T5s のカラバリ

カラバリは落ち着いた印象のものが多い中、M60に新色のパープルが追加されました。
(M60は2024年末発売。パープルは2025年9月から新発売)
EDIFIER M60の開封と外観

まずはEDIFIER M60の開封です。正直もう少し大きいと思っていたのですが、かなり小ぶり。(ポジティブな方で。)
上から本体、アルミスタンド、ケーブル類。


不織布袋とビニール袋の2重梱包。前回レビューしたMP330の時も同じ梱包でしたが、これ好きなんですよね。緩衝材の役割ももありつつ防湿的な効果もありそうで、音響機器の梱包としては120点だと思います。(あと、高級感。)

こちらがM60内容物すべて。

背面。M60は3.5㎜オーディオジャック、USB-C、Bluetoothの3系統の入力ができるので、シンプルながらも端子が豊富。
当然ながらUSB-Cで給電と入力の同時はできませんでした。(バッテリー非搭載で合計66Wだからね。)
EDIFIER T5sの開封と外観

続いてEDIFIER T5sの開封。

もう圧倒的にデカい。僕はウーファー自体触るのが初めてなので、かなりデカくて重いと感じます。(これでも音マニアからすれば薄くて小型な部類らしい。)


正面にバスレフダクト。片側側面に8インチロングスローウーファー。(初めて聞く名前。)
8インチ≒22cmとなるので、家にあるスピーカーユニットの中では一番大きいです。圧巻です。

背面(使用時には側面)には入出力ポートとダイヤル。

上からボリュームダイヤル、ローパスフィルター(通過させる音域の調整)、PHASE 切り替えスイッチ、Signal in(LR)、Signal out(LR)、電源ポート、主電源スイッチ。
スピーカーからウーファー、ウーファーからスピーカーどちらでもポートさえあれば可能な構成でいいですね。Phaseは音に違和感を感じなければ基本は0°のままでOK。(180°は出力方向が逆転。)
設置(お試し鑑賞セッティング)

本当はデスクに設置して使いたかったのですが、ウーファーがデカいのでレビューを終えた今も設置場所に悩んでいます。


どこのご家庭にもあるアイシールド21/1巻(初版2002年12月25日)と比較してもこのサイズ。(阿含と戸叶が好きです。)


M60はR(メイン)側の上部に手をかざすと電源と音量調節ボタンがLEDで出現します。

ちなみに中央の色は接続ソースを表しています。
- 緑 → AUX接続
- 青 → Bluetooth接続
- 赤 → UCB-C接続
※デバイスと音量同期できるのはBluetooth接続のみ。
M60 と T5s それぞれの音を聞いた感想

このセットアップでいろんな音楽を聴いたり動画を見たりしてみました。良すぎて少しだけのつもりが3時間ほどこの前で時間を使ってしまいました。
EDIFIER M60

スペックほど低音が出るわけではなく、100Hz以下の出力が弱く小さいように感じます。良く言えば、音楽を聴くときの聞き疲れの無い乾いたような音が特徴かなと思います。悪く言えばドスドス低音が好みな人はM60単体だと物足りなさを感じるかもしれません。
ツイーターのおかげで高音がくっきり出るので、音の籠りなどはほぼ感じないです。中音もバランスがよくPCに接続して動画を見たり、ラフに音楽を聴いたりするには最高です。(アプリ接続で低音UPのイコライザも試したのですが低音はそこまで増強されず。)
EDIFIER T5s

続いてはウーファーのT5sですが、これはすごい。
M60の100Hz以下の音量が小さい部分をカバーしていると言いますか、なかったことになるくらい好みな低音になります。
最大出力で使えばお隣さんだけでなく隣の家からも苦情が来ること間違いなし。

という冗談はさておき、ボリュームは最低出力付近で十分。(使っていて真ん中以上を超えることはない。)
表記上は30-160Hzのローパスフィルターは目分量で100前後あたりで男性ボーカルのが完全に消える閾値。それより下げると曲によってはベースが消え始めるので、100~120Hzほどに設定しておくのがよさそう。
T5sから出力される低音が心地いいという感想につきますが、「この曲、こんな音入ってたんや」という感想が一番大きい。普段は中音域が繊細なヘッドホンに持つ感想が低音で聞けるとは思っていませんでした。
正直「単独のウーファー」というものが初体験だったので、低音の良し悪しはわからず、心地いいとしか言えません。出力も最大まで使うこともない(近所迷惑になるので数秒の検証しかできなかったくらい)なので、評価で言えば120点です。
ちょっと良くないところ
M60、T5sの良くないと思った部分も紹介します。音に関する不満はなく、主に筐体に関する部分のみとなりましたが、指紋問題以外は軽微な部分ばかりです。
(M60)台座の色に統一感がない

スピーカー本体に角度をつけることができるスタンドが付属しているのは嬉しいのですが、どの色のM60を選んでもスタンドはシルバー(無塗装アルミ)となります。個人的には見た目がかなりアンバランスだと思います。

どうしても気になったので塗装しようかとも考えたのですが、正面から見える部分だけをマスキングテープでカバーしました。

溶け込むスタンドになりました。M60のホワイトを選べば統一感のある見た目なんでしょうが、黒筐体には黒スタンドが欲しい。
(M60)LRをつなぐケーブルの長さは180cm

4pin dinケーブル(左右のスピーカーを繋ぐケーブル) が1.8メートルしかないので、左右のスピーカー同士を物理的に2メートル以上離すことができません。
設置予定のデスクが2メートルだったりする方は気をつけてください。
とは言っても、「4pin dinケーブル(オス-オス)」で検索をすれば長いケーブルはいくらでもあるので、スピーカー同士を180cm以上離して配置する場合は別購入を検討してください。
(T5s)ウーファーとしては普通でも、やっぱり重くてデカい

T5sはデカくて重いです。重量が10Kgあって重いっていうのはただの感想なのですが、スペース的にデスク上に設置は難しいと思います。(スリムデスクトップPCよりもデカい。)僕の作業部屋のデスクは全て昇降デスクなので、これだけ有線で繋いでデスク下に配置することはできません。
重すぎるのでデスク天板下に吊り下げることも現実的ではないです。
となると、音楽を再生するためだけのオーディオ台のようなスペースを確保しなければならないということになるのですが、そのスペースも確保できず。
「この世の最強低音を聞いてみたい!」というレベルの方でない限りはもっと取り回しがいいベース重視のスピーカーを選ぶというのが最適解になるかもしれません。
未だに設置場所に悩み続けています。ウーファー愛好家みなさんはどこに設置しているのでしょうか?
※デカくて重いがデメリットというわけではなく、今からウーファーデビューする方は設置場所を決めてから買いましょうという注意喚起的な意味で付け加えた評価です。小さくて軽くて低音出ないでは話になりませんから。
(M60)タッチ前提なのにめっちゃ指紋がつく

これは個人的に悲しかったポイント。タッチ前提の筐体なのに、ものすごく指紋がつきやすいです。ブラックだからかもしれませんが、こうなるくらいならシボ加工の無塗装プラスチックの方がいいと思いました。
気になる…
EDIFIER T5s と M60 のタッグは最強かもしれない。

少なくとも僕の中ではM60+T5sの組み合わせた音があればスピーカー選びは終わりです。間違いありません。
ただ、いくら低音好きとは言えT5sをMAX出力で運用することはなく、せいぜい10〜25%くらいが限界です。
近隣への配慮は必須となりますが、低音の響きを愛してやまない方や、自宅で大画面&大迫力の音響で映画を楽しみたいという方であれば刺さるウーファーだと思います。

