個人的にもう欲しいものがあまりなく、2025年のブラックフライデーは初めてガジェットを買わない年になるのかもしれないと思っていたところだった。
ところがどっこい、ちょうどいい (?) タイミングでAnker Soundcore Life Q30のイヤーパッドが破れてしまった。替えのイヤーパッドを買って延命…も考えたんだけど、せっかくなら新しいヘッドホンを買ってみるかと思い、良さげだと思った「EarFun Tune Pro」を購入。
ところがどっこい、このヘッドホン、ガチでヤバい。
- デュアルドライバーで音良し
- 電源ON,OFFどちらでもAUX接続可能
- アプリ使いやすい
- USB接続可能
- USBで充電しながらのUSB音源再生可能
- 最大120時間バッテリー
- ノイキャン強い
- 外音取り込みめっちゃ自然
- 低遅延でFPSにも使えた
- 側圧弱めでメガネとの併用もGood(主観)
などなど、マジでフル盛り。
申し訳ないけど、今まで使った同価格帯のEDIFIER、Anker、Oneodio、QCYなどのヘッドホンと比べてしまうと驚きを隠せないレベル。SONYのヘッドホンかと錯覚するくらいの感覚。必然的に比較対象がAppleとかSONY(僕が持ってる高いやつ)になってしまう完成度。
これが8,990円。さらにブラックフライデー6千円台中盤という価格設定は世界を破壊しに来てる。是非とも買ってほしい。
EarFun Tune Pro スペック詳細
| EarFun Tune Pro スペック詳細 | |
|---|---|
| 対応コーデック | SBC、(AAC?) LDAC非対応 |
| 再生時間 | ANC オフ—最大120時間(頭おかしい) ANC オン—最大80時間 |
| バッテリ容量 | 1,100mAh |
| 充電時間 | 3時間 |
| ドライバー | 40mm+10mm ダブル複合膜ドライバー |
| 再生周波数帯域 | 20Hz-40kHz |
| 最大動作範囲 | 15m(障害物なし) |
| ヘッドフォン重量 | 289.5g |
| Bluetooth バージョン |
5.4 |
| AUX | 対応→電源ON,OFFどちらでも (ノイキャンON+AUX INとかも可能) |
| USB接続 | 対応 (PC接続で充電+PCからの音楽再生可) |
| イヤーパッド | テカテカ系のもちもち系 |
| ノイズキャンセリング | 風切り、快適(中)、ディープ(強) |
| イコライザ | カスタム自由度高 |
| アナウンス調整 | 音量+言語指定可能 音量ゼロにもできる (「ANC ON」とかのアナウンス。) |
| ゲームモード | 対応 (おもっくそ低遅延) |
| デュアルデバイス | 対応 (3台以上登録し、アプリから接続したい2台を選べる) ↑神 |
簡単なスペック(+僕が思ったこと)をまとめましたが、これを見ただけでヤバさが分かる人にはわかると思う。追加で感想を追加するならば、ノイキャンと外音取り込みはホワイトノイズが乗らない自然なタイプ。
どうだい欲しくなってきただろう?リンク置いとくよ~?
EarFun Tune Pro レビュー

ここから実機レビューです。ヘッドホンの外観も大事。近めで見るとプラスチック感が出て安っぽく見えるかと思いきや一部金属でいい感じ。全体的な形状もかなり好み。
前に使っていたAnkerのヘッドホンは、なんだか宇宙人みたいなフォルムになってしまうので、見た目はそこまでタイプではなかった。実際に宇宙人見たいとも言われた。一度だけ。(あくまで個人的な感想。ごめんねAnker。)

全体的にプラスチック感があるけど、両サイドの「earfun」ロゴのあるグレーの部分は金属プレート。ひんやりしてる。故にタッチ操作などには対応していない仕様で誤操作も起きない。イヤホンもピンチ(つまみ)操作が主流になりつつあるので、ウェアラブルデバイスのタッチセンサーは衰退していくだろうね。誤操作の連発になる。


サイズ変更は「カチカチッ」と調整できる金属バータイプ。耐久性も高そうだし、ズレることもなく、今のところつけたままの調整でも髪の毛を巻き込みにくいと思う。

LRの判別はイヤホンメッシュ印刷。普通であり、わかりやすい。


クッションはテカテカ系のもちもち系。低反発で側圧も弱めなので痛くなりにくい。指で押し跡をつけて、離した瞬間に急いで写真を撮れば凹んでいる様子を撮れるくらいの低反発。メガネと併用しても快適な部類にだとは思う。
余談ではあるけど、先日ヘッドホン用にチタン製のメガネを買った。ヘッドホン+メガネの装着がかなり快適になった。
Zoff:»大きめサイズが特徴のウェリントン型チタンフレーム
ほぼレンズの重さだけで眼鏡が構成されている針金フレームは軽量で最強。

頭のてっぺん部分のクションも厚めで痛くならない。

僕はカバンに入れたり持ち運ぶことはない(外で使う時はずっと首にかけてる)けど、一応ちょっとだけコンパクトになる。
キャリングケースなどはつかない。使わないのでOK。

ボタンやポートはこの角度で全て見えるね。画像の通りの配置で、装着時に全てのボタンを親指で押せる。ボタンを押した感覚はものすごく安っぽい感触で全く静音ではない。だけど、振ってカラカラ鳴るとかでもないので、十分許容簡易。というか、ここのクリック感が高級になったところで僕の人生は何も変わらない。
USB-Cで充電できるのはもちろん、PCに繋げば充電しながらUSBヘッドホンとして使えるのが優秀だね。世の中のヘッドホンは充電モードになると電源が切れる仕様の製品が多い。

付属品は充電+USBオーディオ接続用の C to C ケーブルと、3.5mmオーディオケーブルのみ。C to C ケーブルはフェライトコアなどが付いてない普通のやつ。
どちらもしっとりした安物感の少ないケーブル。若干しなやかではない。
アプリが優秀すぎる

普段はあまりアプリ(専用ドライバー)の紹介はせず省くことが多いんだけど、今回は優秀だったので紹介。
専用アプリ「EarFun Audio」
- EarFun Audio - App Store
- EarFun Audio - Google Play
(iPad版兼Mac版もある)
Android、iPhoneに加え、iPadとMac兼用版も用意されているので、デバイスのカバー範囲は広い。メジャーどころではWindowsのみ非対応ではあるけど、マルチペアでiPhoneとの2台接続をしておけば、Windowsの音を聴きつつiPhoneからゲームモードやイコライザを切り替えることができる。(この方法でFPSやってたけど快適。)
アプリホーム


アプリからできることは以下。
アプリでできること
- デバイスの名称を変更
- ノーマル・ノイキャン・外音変更
- シアターモード(専用イコライザ?)
- イコライザ変更・作成・登録
- キー(物理ボタン)の割り当て変更
- USBオーディオ+充電のON,OFF
- デュアルデバイス(マルチポイント)
- システム音声の調整
- 自動電源OFFまでの時間変更
必要なも機能が全て詰まっており、かなり使いやすい。タブの切り替え等もなく、1画面に全て収まっているのも好印象。
一点、USBオーディオ充電の設定は使用デバイスに応じて変更しておこう。iPhoneなどに直接ケーブルで繋いで使う場合、iPhone側のバッテリーを最大で1,100mAhも吸い取って充電してしまうことになるので、普通に困る。
ここから特段優秀だと思ったものを個別で紹介。
イコライザ


このド素人でも使えるシンプルなイコライザ設定が素晴らしい。1万円以下のイヤホン、ヘッドホンを選ぶターゲット層にプロの音楽家はいないので、これくらいシンプルであって欲しい。たまに凝りすぎた設定のアプリ(メーカー)があるけど、めっちゃ使いにくい。
イコライザ設定はアプリ(端末)側保存で、ヘッドホン側の記憶スロットは1つだけだと思う。iPhoneでイコライザを保存してAndroidアプリで見ると保存したものは確認できなかった。
自動電源OFF

これも固定ではなく普通に設定できるのは嬉しい。
デュアルデバイスの仕様が神

デュアルデバイスの仕様が神。
アクティブにしておけるデバイスは2台までだけど、手持ちのデバイスの接続する可能性があるもの全てを登録しておいて、アプリ側で記録でき、変更できる。
これはヘッドホン側の記録になるようで、全ての端末(アプリ)でペアリング履歴のある全てのデバイスが表示されていた。他にこんな仕様のヘッドホンに出会ったことがなく、これが令和スタンダードだったら申し訳ない。
僕は感動した。
音声ガイダンスの設定

ヘッドホンのアナウンス音声の調整。
電源をつけた時に「パワーON」、モードを変更した時に「ゲームモード、ノイズキャンセリング、アンビエントサウンド、ノーマル」って喋るやつ。これが爆音のまま変更できない機種がたまにある。特に1万円以下だと。このアナウンスの言語と音量を調整できる機能があるのは当たり前というか、ないやつは使えない。
僕の使い方としては、買ったばかりは最小音量で使い、操作に慣れてきたらアナウンスを完全に消すという使い方がストレスフリー。欲を言えば、電源ON、OFFのアナウンスだけ有効にする設定があってもいいとは思う。絶対に便利でストレスフリー。
キー(物理ボタン)カスタマイズ

電源以外のボタンの割り当てを変更できる。便利。僕は変更してないけど。
音質や使い勝手、細かいところの評価
ここからは実際に使ってみての感想です。とは言いつつも冒頭で書いた通り↓
- デュアルドライバーで音良し
- 電源ON,OFFどちらでもAUX接続可能
- アプリ使いやすい
- USB接続可能
- USBで充電しながらのUSB音源再生可能
- 最大120時間バッテリー
- ノイキャン強い
- 外音取り込みめっちゃ自然
- 低遅延でFPSにも使えた
- 側圧弱めでメガネとの併用もGood(主観)
良いところの代表がこんなところ。これより、実際に使ってみた感想となります。
ここはイマイチ、悪いと思ったところ
良いところはもちろん深掘りしますが、まずは良くない(悪い)と思ったところからツッツいていきましょうか。
LDAC非対応(僕はどうでも良い)
Earfun Tune ProはLDACに非対応。
iPhoneで使う人は全く問題ないけど、Androidの人はせっかく用意されている最高音質で聴くことができないかもしれない。ただ、僕は音楽を聞かされて「どのコーデックでしょうか?」と聞かれてもわからない人なので、あってもなくても良い。
それよりもドライバーの性能が重要。良いスピーカーコーンを搭載したオーディオ機器の音は良い。
モード変更は順送り固定
モード変更は【ノーマル → 外音取り込み → ノイキャン → ノーマル → …】の順送り固定。
「ノーマルを挟みたくない」という人が多いだろうけど、設定のどこを探してもその設定はなかったです。これが唯一悪いと言えるくらいのデメリットかなー。
しょうがないので許容しよう。
通話時のマイク性能は普通(悪くはない)
【ノイキャンが優秀=反対音の生成が上手い=マイクも優秀】という製品が多いんだけど、Tune Pro の通話音質は普通だった。悪いことはないけどね。ノイキャンや外音取り込みのマイクと通話用のマイクが別で、自分の声を拾うマイクの性能が良くないのかも。(詳しいことはわかりません。既存の知識と感覚で書いてる。)
良いと思ったところ
お待ちかねのグッドポイントです。
音質
一番大事な音質ですが、音良いよこのヘッドホンは。
高音〜低音までハッキリわかるし、重低音は綺麗で高音の刺さり感もない。高級メーカーと比較すると中音域は若干荒さを感じるような気もするけど、僕はドンシャリ系の音が好きなのであんまり気にならない。

まあこんな設定で使っているわけだしね。(※スクショ時から今はもうちょい中音上げてる。)
イコライザでカスタムすれば好みの音に合わせられるというのは当たり前なんだけど、安めのヘッドホンでは少し叶わないことがある。Earfun Tune Proはけっこう思い通りになる。
装着感

側圧が普通〜弱めでフカフカイヤーパッドなので長時間つけていても痛くならなかった。髪の毛が挟まることもなかったし、サングラスとの併用でもそこまで窮屈な感じはなかった。装着感は僕の中では最高クラス。
首かけ(外しがけ)

首にかけているところの写真の撮り忘れ。
イヤーカップがクルンと胸側に回転して平らになるので、外しがけしても顎に当たるなどなく快適です。外出用のヘッドホンとしては重要な項目じゃないかな。
ノイキャン & 外音(再起動時モード維持)
ノイキャンと外音取り込みは素晴らしい。並びに再起動してもモードで固定。(勝手にノイキャン→ノーマルとかに切り替わらない。)
「価格を考えれば」とかのフィルターをかけず、価格を内緒にして高級メーカーと勝負しても張り合えるレベル。
外音取り込みはホワイトノイズが無いタイプで、周囲の音を耳で聴く感じで自然。コンピ二のレジで会話するのも余裕というか、普通にできるよね。耳と変わらないって評価してるんだからさ。格安ヘッドホンの多くは空調の音が大きかったり、ハイトーン音でバランスが崩れたりとかあるんだけど、Tune Proは完璧。ぶっちゃけSONYのイヤホンよりも良い。
ただ、ちょっとだけ喋る時に聞こえる自分の声が響く感じはあるかな。ちょっとだけね。
ノイズキャンセリングはホワイトノイズ無しと評価しても差し支えないレベル。低音がガッツリ消えるのはもちろん、高音も半減以下にはなる。圧迫感もノイズもなく何より快適。わかりやすく表現するなら、AirPods Proの0.7倍のノイズキャンセリング性能と言った印象。マジですごいぜ。
バッテリー持続時間
文句なし。120時間はやりすぎ。
フル充電の状態で届いたから、そのまま4日間常用しているけどバッテリー残量は80%。Ankerのイヤホン並みに感動してるかも。あとはどれだけ劣化しないで持ってくれるか。
遅延(ゲームモード)
ゲームモード(低遅延モード)がめっちゃ優秀。なぜなら僕はガチでFPSをする人だから。
銃声とヒットエフェクトで遅延を確認するんだけど、僕は遅延を感じられなかった。ここまで低遅延かつ専用ドングルのないヘッドホンは初めてかも。ゲームでも使える想定で買ってないから、これは本当に嬉しい。

ほら、しっかり「Main Desktop」が登録されてるでしょ。10時間くらいFPSした。今までオーディオインターフェースに繋いだ有線イヤホンだったから、これからはゲームが快適になってしまう。
一方、ゲームモードをOFFにするとガッツリ遅延が入る。あくまでゲームプレイ時で「ガッツリ」という意味で、動画見てる時の口と声のズレは分かるか分からんの間くらい。気になるレベルではない。
EarFun Tune Pro 最高。

買ってください。以上。
